照喜名(北部農)高校初V 相撲OTV杯争奪


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高校個人決勝 照喜名清貴(上、北部農林)が玉城龍星(中部農林)を上手投げで破る=3日、安謝新港特設相撲場(渡慶次哲三撮影)

 相撲の第35回OTV杯争奪全沖縄選手権大会が3日、安謝新港特設相撲場で行われ、個人高校の部では照喜名清貴(北部農林)が上手投げで玉城龍星(中部農林)を破り初優勝した。同一般の部は古波蔵将(日本郵便)が島袋将太(BBコール)を退けて初の頂点に立った。

団体高校の部は中部農林Aが同校対決を制して6連覇した。同中学の部は浦添Aが決勝で久辺Aを破った。個人小学生の部6年優勝者と4、5年の3位入賞者は、わんぱく相撲全国大会(7月28日、東京・両国国技館)に推薦される。
 2人がほぼ同時に土俵際で倒れた。高校の部個人戦決勝。審判団が集まって判定を協議したが、照喜名清貴(北部農林)は勝利を確信していた。
 相手が手をついたのが分かったといい、「けいこから絶対に手をつかないように心掛けている。頭から落ちたけど、気持ちの部分で勝ったと思う」と胸を張った。
 決勝でぶつかった玉城龍星(中部農林)は、昨年11月の新人大会中量級決勝で敗れた相手。団体リーグ戦では逆に照喜名が勝ち、北部農林を初優勝に導いた。
 今大会の個人決勝は「自分の相撲を取ることだけを考え、集中していた」という照喜名。なかなか相手の前みつが取れなかったが、押されても「落ち着いて、しっかり前に出ることだけを考えた」。土俵際まで寄って上手投げ。「気持ちだけで勝ったという感じだった」と振り返った。身長170センチ、88キロと選手の中では小柄な方だ。「小さくても相撲は取れることを証明したかった」という。
 団体では3位となり、「自分だけが勝ってもチームで勝てない。もう1回、一からけいこを積んでいきたい」と個人初優勝にも浮かれる様子はない。県総体では「個人、団体の2冠を狙っていきたい」と意気込んだ。(宮里努)