リュー 女子制す 男子は宮城が頂点 県春季テニス


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 テニスの2013年度春季選手権大会の一般男女オープンクラスシングルスが4日、県総合運動公園庭球場で行われた。男子は宮城陵太(沖縄工高)が頂点に立ち、女子はリュー理沙マリー(沖尚高)が制した。宮城とリューは、9月に大阪府で行われる西日本選手権大会に推薦される。

◆16歳 才能あふれるプレー リュー
 才能あふれる16歳が大学生を撃破した。女子シングルス決勝。リュー理沙マリー(沖尚高)が対戦したのは久貝美瑠希(鹿屋体育大)だった。中学時代から数々の大会で好成績を収めてきたリューは、格上の久貝が相手でも「勝つことだけを考えた」。スコアを意識せず自分のペースで相手に立ち向かい、1セットも落とさず勝利。「勝ててうれしい」と笑顔を輝かせた。
 第1セットは久貝に2ゲームを連取される苦しい立ち上がりだった。「今までの相手と違ってミスも少なく、決めるボールをしっかり決めていた」と技術の高さを実感した。それでも正確にボールを打ち返すことを徹底。0―2から6ゲームを連取する底力を見せて、「バックハンドの調子が良くて狙ったところに打てた」と振り返る。
 しかし「油断してしまった」という第2セットは久貝の猛攻に遭った。3ゲームを連続で奪われ、サーブも決まらずに苦しんだ。「いい位置にボールを入れようと意識しすぎた」と反省し、「1ポイントずつ丁寧に取ろう」と切り替えた。2―5の劣勢から5ゲームを連取して勝利し、西日本選手権の切符を手にした。「次の大会でも焦らず自分のプレーができればいい結果が出るはず」。リューの表情は自信に満ちあふれていた。
(平安太一)

◆持ち味の粘りで逆転につなげる 高校生の宮城
 勝利をつかんだ宮城陵太(沖縄工高)が雄たけびを上げた。男子シングルス決勝。激戦となった第1セットを奪い、第2セットでは6―2と相手を圧倒。「すごくうれしい」と白い歯をのぞかせた。
 持ち味の粘り強さが随所で光った。第1セットは追い込まれたが、「まだまだ行ける」と諦めず、逆転につなげた。第2セットでは相手の力強いスマッシュを確実に拾い、チャンスでは積極的に攻めた。「粘り強さがモットーで、足を使って走れた」と勝因を語る。
 今大会はノーシードで出場。大学生など力のある選手を次々と破って勝ち上がった。西日本選手権では、「一つでも多く勝ちたい」と目標を掲げた。

正確なボールコントロールでポイントを奪うリュー理沙マリー=4日、県総合運動公園庭球場(平安太一撮影)
粘り強くボールを拾う宮城陵太