小森(名桜大)走り幅頂点 九州学生対校陸上


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男子走り幅跳び決勝 7メートル16で初優勝した小森翔(名桜大)=11日、県総合運動公園陸上競技場(桑原晶子撮影)

 陸上の第83回九州学生対校選手権第2日は11日、県総合運動公園陸上競技場で行われた。県勢は男子走り幅跳びの小森翔(名桜大)が7メートル16で初優勝を飾った。男子走り高跳びの外間友喜(那覇西高―福岡大)は、中野裕登(鹿屋体育大)と2メートル05の同スコアで2位タイ入賞。

女子100メートルの津波茜(那覇西高―福岡大)は12秒09の準優勝で、4連覇を逃した。同走り幅跳びの秋好紀香(名桜大)は5メートル74、同七種競技の阿利唯(同)は合計4035点で、ともに3位だった。

◆小森 最終試技で逆転、念願
 念願の九州大会初優勝を果たした、男子走り幅跳びの小森翔(名桜大)。最後の1本は7メートル16を跳び、2位に3センチ差をつけ逆転した。
 1本目で7メートルを跳び、いきなり首位に出た。しかし、2本目を跳んだ瞬間「右太ももの裏に衝撃があった」。痛みこそないが違和感を感じた。さらに、同時にエントリーしていた100メートルの準決勝が重なったため3本目は見送った。
 7メートルと好記録を出していたため、予選通過はしたが「風が記録の出しづらい向かい風に変わってしまった」と、その後は4、5本目とも6メートル台と伸び悩んだ。
 「風向きや足のコンディションで焦りもあった」が、ラストチャンスで見せた。チームメートから拍手と声援で鼓舞された小森。一度軽くステップを踏んだ後に助走をつけて跳ぶと、7メートル16で優勝をもぎ取った。
 昨年までは九州学生記録を持つ一つ年上の下野伸一郎(福岡大出)に敗れ、辛酸をなめた。初めて九州制覇を成し遂げた小森は「勝てて素直にうれしい」と、にっこり。「地元の長崎から来てくれた親や、チームメートが盛り上げてくれて力になった」と満面の笑みで感謝を口にした。
(仲本文子)