観光収入増 3971億円 個人消費は2%減


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観光客数と観光収入(クリックで拡大)

 県文化観光スポーツ部が15日に発表した2012年度の観光収入は、前年度比5・0%増の3971億8千万円となった。2年ぶりに前年度を上回った。しかし観光客1人当たりの県内消費額は2・0%減の6万7038円だった。

昨年夏の大型台風の影響で平均滞在日数が減り、リゾートホテル利用率が低下。県は減少要因として「宿泊費」「娯楽・入場費」の減少を挙げた。
 県は12年度の観光収入の目標値を4700億円と設定したが、達成率は85・5%にとどまった。観光客1人当たりの県内消費額は目標値7万5千円に対し、達成率は89・4%だった。
 12年度県内消費額の内訳のうち減少した項目は、宿泊費が5・2%減の1万7488円。交通費が0・2%減の9795円。土産・買い物費が0・2%減の1万6495円。飲食費が2・0%減の1万4498円。娯楽・入場費が2・1%減の7445円だった。増えた項目はその他が5・5%増の1316円だった。平均滞在日数は0・08ポイント低下し3・75日。リピーター率は2・4ポイント増の81・8%。
 一方、本土復帰を果たした1972年の入域観光客数は約56万人、観光収入は約324億円。復帰から41年間で、入域観光客数(12年度)は約10倍の592万人、観光収入は約12・3倍となった。
 県は13年度目標値について、観光収入を4740億円、1人当たり県内消費額を前年度と同様の7万5千円に設定している。
 県観光政策課の担当者は「観光客が落ち込むボトム期の誘致活動などを強化し、目標値に向けて取り組んでいきたい」と述べた。