風俗・慰安婦発言 女性国会議員が抗議


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橋下徹大阪市長の発言の撤回と謝罪を求めた女性国会議員ら=16日、参院議員会館

 日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)が旧日本軍の従軍慰安婦制度を容認する発言をし、米兵による風俗産業の利用を促したことについて、県内外で抗議や発言の撤回を求める声がいっそう高まっている。橋下氏は16日、国際社会で波紋が広がっていることを受け、弁解する発言などを繰り返したが、県内では県議会の意思表示や抗議集会開催も視野に入れた動きもあり、厳しい追及の動きはさらに広がりそうだ。

 福島瑞穂社民党党首ら超党派の女性国会議員有志11人は同日、参院議員会館で会見し、「人権侵害だけでなく、国益を損ねた」と抗議、発言の撤回と謝罪を求めた。県選出・出身の糸数慶子参院議員(無所属)は「人間の人権、尊厳を守るのが市長の立場だ。公党の共同代表の発言とも到底思えない」と強く批判した。
 ほかにも「女性の人格と人権を害し、沖縄県民にも許し難い悲しい発言だ」(菊田真紀子衆院議員・民主)、「時代錯誤も甚だしい」(蓮舫参院議員・同)、「公党の代表として不適格だ」(谷岡郁子参院議員・みどりの風共同代表)など厳しい声が相次いだ。
 一方、女性県議6人は同日、県政記者クラブで会見し、橋下氏に謝罪と撤回を求める緊急声明を発表した。抗議集会開催なども視野に、橋下氏を厳しく追及する方針だ。
 声明は狩俣信子(社民・護憲)、仲村未央(同)、山内末子(県民ネット)、玉城ノブ子(共産)、西銘純恵(同)、比嘉京子(社大)の6氏の連名。声明文では「沖縄の歴史や実態を無視した非道な発言を到底看過できない」と批判。日本維新の会が普天間飛行場の名護市辺野古移設推進を表明していることに触れ、「性欲求のはけ口としての提供を含む米軍駐留を想定したものと受け取らざるを得ず、二重三重に県民を愚弄し、犠牲を強要する発言だ」と批判した。
 橋下氏宛てに同会と大阪市に送付する。