名桜大・小嶋洋輔准教授 「遠藤周作論」で文学会賞


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キリスト教文学会賞を受賞した小嶋洋輔准教授=14日、琉球新報北部支社

 【名護】名桜大の小嶋洋輔准教授が、12日に兵庫県神戸市で開かれた日本キリスト教文学会の2013年度大会で第12回日本キリスト教文学会賞(評論・研究部門)を受賞した。受賞対象は12年に発刊した「遠藤周作論―救いの位置―」(双文社出版)で、小嶋准教授は「4月から名桜大に勤務し、初めての本で賞を頂けた。心機一転、学生の指導も含め頑張りたい」と喜びを語った。

 「遠藤周作論―」はキリスト教をテーマにした遠藤の作品群を通し、遠藤が活躍した高度成長期や亡くなった90年代の宗教に関する問題を論じた。文学会賞は前回該当作品がなく、2年ぶりの受賞となった。小嶋准教授は「小説『深い河』の位置付けをしたかった。遠藤から時代状況を捉え直せた」と話した。
 小嶋准教授は千葉県出身。千葉大で博士号を取得した。琉大研究員を経てことし4月から名桜大准教授を務める。