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「指導案がないと教えづらい」「意見が対立していることをどう教えたらいいか」-。中学校で社会科を教える教員からサンフランシスコ講和条約発効の日や復帰の日など沖縄の歴史的な節目の日を教えるにあたり、不安や戸惑いの声が上がっている。県や自治体に対し、統一の指導案作成を要望する意見もあった。
9日に糸満市の西崎中学校で開かれた中学校教科別自主研修会の社会科部会の後、教員が授業の進め方について意見交換した。糸満中の内山直美教諭は「講和条約発効当時の写真などを見せ、事実を淡々と教えていった。その上で生徒に感想を聞いた」と4月27日に実施した授業内容を説明した。
他の教員は「ことしの4・28は沖縄と国とで意見が対立した。授業で、自分の価値観のみが伝わってしまわないか不安だ」と授業について、戸惑いがあったことを語った。復帰などを体験していない世代の教員が増えていることから「知識としては分かっていても、教える術(すべ)が少ない。復帰の日などに関しては統一の指導案があった方がいい」との意見が出た。
若手の教員からは「社会科は答えがないテーマも多いので、議論することが重要ではないか」と授業の中で話し合うことを重視する声も上がった。