自民県連、「県外」地域公約に 石破氏と交渉平行線


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 自民党の石破茂幹事長が19日来県し、米軍普天間飛行場の移設先に関する参院選公約をめぐって党県連の翁長政俊会長と那覇市内のホテルで会談した。翁長氏は参院選で「県外移設」を掲げることを強く主張。石破氏は難色を示し、協議は平行線に終わったが、翁長氏は会談後、党本部の了解が得られなくても地域版公約として「県外」を明記する方向で近く決断し、作成に取りかかる意向を示した。

 石破氏は月内の公約決定を見据えて調整を続ける意向を示しており、県連も協議には応じる。22日に東京で開かれる党の全国政調会長会議などで再調整する。
 一方、着地点を見いだせない場合、参院沖縄選挙区に出馬する安里政晃氏の党公認を取り消すかについて石破氏は、安里氏の経済や社会福祉政策を挙げ、「考えを共有している。安里氏を推すことは変わりない」と述べた。翁長氏も「(移設先の違いを)乗り越えたい」と述べ、公認を求める考えに変わりないとした。
 石破氏との会談で翁長氏は「県外を取ってしまうと公約自体が死ぬ」と主張。地域版公約に「県外」を明記する姿勢を譲らなかった。