那覇―石垣、割引保留へ 格安参入で県が通知


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 【石垣】県は20日までに、離島住民の交通コストの一部を負担する軽減事業で、スカイマークが参入する7月10日以降、那覇―石垣線への適用を保留すると石垣市に通知した。市は利便性が悪化するとして、事業継続を求める考えだ。

 同事業は2012年度から沖縄振興一括交付金を活用して実施している。当日利用の運賃に競合がない路線に適用しており、県はスカイマークの参入で競争状態になると判断した。
 同事業を活用した場合、那覇―石垣は日本トランスオーシャン航空(JTA)、全日本空輸(ANA)の当日利用運賃は片道9400円。当日予約や予約後の便の変更も可能なため、市民の利用が定着している。
 JTAは7月10日以降、片道の離島割引料金を1万6100円にすると案内。ANAも7月5日以降の夏休み料金を1万6100円と紹介している。
 スカイマークは片道の普通運賃を5千円と設定。9月13日から参入するピーチ・アビエーションは3290~1万4790円に設定している。
 中山義隆市長は「事前にヒアリングがなく、県の方針が見えない」と県の対応を批判。「定住条件を確保するために、当日利用の地元客が利用しやすい状況を確保してもらいたい」と話した。