石巻でエイサー披露へ 今帰仁・湧川青年会


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石巻川開き祭りに出演する湧川青年会と東恩納寛武さん(右端)、瀬川恵氏さん(東恩納さんの左後方)=16日、今帰仁村の湧川公民館

 【今帰仁】東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県石巻市伝統の祭り「石巻川開き祭り」に、今帰仁村の湧川青年会(仲宗根一志会長)がエイサー演舞で出演する。

鎮魂の祈りと復興への願いを込めてエイサーを披露する青年会のメンバーらは「元気を届けたい」と、16日から練習に汗を流している。
 祭りへの出演は、石巻でボランティア活動などを続ける湧川出身の東恩納寛武さん(26)が、「石巻の人たちに沖縄のエイサーを見てもらいたい」と考えたことがきっかけ。東恩納さんの計画を知った祭り常連の「石巻神輿(みこし)會」世話人・瀬川恵氏さん(26)が協力し実現した。祭りは7月31日、8月1日の2日間。湧川青年会は2日目に行われる神輿会の市内練り歩きの際、神輿担ぎの合間にエイサーで道ジュネーする。
 16日の練習初日には、石巻から東恩納さんと瀬川さんが駆け付けた。大太鼓の長田翔太さん(21)は「最後まで笑顔で太鼓をたたきたい」と意気込む。西慶望さん(28)は「滑らかな手踊りを見てもらいたい。頑張って元気付けたい」と語る。
 石巻での道ジュネーには石巻市民によるチョンダラー隊も共演予定。また、沖縄でエイサーが行われる旧盆の時には、石巻のチョンダラー隊を沖縄に招待する計画もあり、東恩納さんは「沖縄と石巻をつなぎたい」と思いを語る。
 川開き祭りはことしで90回を数える。瀬川さんは「長い歴史の祭りで、神輿會とエイサーが一緒に出るのは初めて。復興につながると思うから、沖縄の人にも見に来てほしい」と語った。