久米島で大綱曳き復活へ 与那原から綱譲り受け


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旧具志川村で2000年に開催された大綱曳き(久米島町役場提供)

 【久米島】2000年を最後に行われていない久米島町での大綱曳きが、ことし8月、13年ぶりに復活する。今回は沖縄三大大綱引きの一つで、400年以上の歴史を持つ与那原大綱曳で使用する綱を譲り受けて行われる。

与那原大綱曳(8月4日)の2週間後の17日に久米島まつり内で開催される予定だ。
 同町では合併前の旧具志川村時代に、雨乞いの行事として2、3年に1度、行われていた。しかし、02年の市町村合併後は、綱に使用するわらの調達が困難などさまざまな理由から、行われていなかった。「ぜひ大綱曳きの復活を」と希望する町民の声などがあり、合併10周年となる12年の開催を計画、与那原町に協力を求めていた。
 だが、昨年は大阪市大正区の区制80周年を記念して同区で行われた「与那原大綱曳」に、与那原町が綱を提供していたことなどから、開催には至らなかった。ことし3月に再度、与那原町に綱の譲渡を打診したところ、快諾してもらった。手綱の部分は、久米島町の綱作り経験者とともに久米島で作るとしている。
 久米島町プロジェクト推進室の担当者は「これまで綱作りに取り組んでいた人も高齢化しつつあり、伝承を危惧していた。まずは大綱曳きを町民みんなで経験することが大事」と期待を込めた。