宇宙にわくわく 元NASA中村昇さんが講演


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興味深げに3種類のいん石に触れる児童を前に笑顔の中村昇さん(左)=5月22日、今帰仁村の天底小学校体育館

 【今帰仁】今帰仁村立天底小学校(座間味靖校長)は5月22日、創立125周年記念講演会を同校体育館で開催した。

同小卒業生で神戸大学名誉教授・元NASAのシニア研究員の中村昇さん(71)が「夢に向かって、いん石から宇宙へ」と題して講話した。中村さんが持参したいん石に触れた児童は興奮した様子で見入っていた。
 現在、神戸市在住の中村さんは、同村運天区の出身。神戸大学教授時代にいん石の成分分析方法を開発し、2004年度には地球科学分野で顕著な研究業績を収めた科学者をたたえる「三宅賞」を受賞した。NASAのシニア研究員として2年間活躍した。
 中村さんは「幼い頃は勉強嫌いだったが、母親の徹底したしつけで、6年生の頃から急に楽しくなった」と振り返った。祖父の思い出も語り「毎日、新聞を隅から隅まで読む人で、世の中の出来事を話してくれて、たくさんの知識をもらった」と話した。
 夢をかなえるには「やる気、努力、最後は体力勝負。健康管理は注意すること」などと伝え、最後に「継続は力なり」と自身の座右の銘を送った。児童は宇宙やいん石について盛んに質問した。
 講演後、中村さんは3種類のいん石を取り出し、児童に触れてもらった。児童会代表の仲村琉花さん(6年)は「わくわくした講演会でした。ありがとうございました」と感謝した。
 講演を聞いた創立125周年記念事業期成会の宮城康吉会長は「児童はとても目を輝かせ聞いていた。後輩たちの良い経験になった」と語った。
(新城孝博通信員)