継承へ難曲挑む 安冨祖流絃聲会85周年で公演


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 琉球古典音楽安冨祖流絃聲(げんせい)会(濱元盛爾会長)の創立85周年記念公演・第35回鑑賞会「絃聲のひびき 安冨祖流 精髄の音」(同会主催、琉球新報社共催)が2日、那覇市民会館で開催された。

 「琉球古典音楽を極めた」と自負する同流を継承していこうと、難曲の斉唱などに挑んだ。
 玉城流翔節会、玉扇会、扇寿会が舞踊で華を添えた。琉球箏曲興陽会、光史流太鼓保存会も賛助出演した。
 安冨祖流が得意とする二揚調子の「干瀬(ふぃし)節」「仲風(なかふう)節」「述懐(しゅっくぇー)節」は、通常は独唱が多いが、それぞれ20人ほどで斉唱に挑戦した。
 女性だけで斉唱した「干瀬節」は、澄んだ高い声で聞かせた。男性だけで斉唱した「仲風節」「述懐節」は、声量があり力強かった。
 人間国宝の西江喜春、照喜名朝一両氏は、味わい深い「子持節」「百名節」の独唱を聞かせた。
 最後は200人余の会員らが、めでたい「世栄(ゆざかい)節」などを斉唱し、締めくくった。