オスプレイ訓練 橋下氏ら「八尾」提案


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 【東京】日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)、松井一郎幹事長(大阪府知事)、政治団体「そうぞう」の下地幹郎代表は6日、官邸で沖縄の基地負担軽減をめぐり安倍晋三首相、菅義偉官房長官と会談した。

橋下氏が垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの訓練の一部を八尾空港(大阪府八尾市)で受け入れる構想を伝えたのに対し、首相は「沖縄の負担軽減のため(本土で)ともに負担するのは当然だ」と歓迎し、前向きな姿勢を示した。菅氏は「検討する」と述べ、防衛省に訓練地としての適否の検討を指示した。
 橋下氏は会談後、「構想が実現できるか分からない。これをきっかけに、八尾空港に限らず、本州の至る所の空港を検討対象にあげて、進めていけばいい」と記者団に語った。さらに「政府が八尾空港での訓練実施を決めてくれたら、私と松井知事で地元を説得する」と述べた。
 菅氏は会談後、会見で「沖縄の基地負担軽減は日本全体で考えるべきだ。提案を歓迎したい」と評価した。
 昨年9月に日米合同委員会で合意した訓練の県外移転は、「検討している」と述べるにとどめ、実施時期は明言しなかった。
 八尾空港への訓練受け入れについて、地元の田中誠太八尾市長は6日、記者団に「基本的には反対だ」と述べ、あらためて反対を表明した。
 政権内からも住宅密集地にある同空港でのオスプレイの訓練に懐疑的な見方が強いことから、実現するかは不透明だ。