保育環境 平等に 騒音対策、認可外園が国要請


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認可外保育園への防音対策工事の助成拡大を求め、沖縄防衛局の池田欽吾防音対策課長(右)に要請書を手渡す光の子幼児学園の与那覇弘美園長=7日、沖縄防衛局

 【嘉手納】認可外保育園が国の防音対策工事の助成対象外となっている問題で、嘉手納町内の認可外保育園の園長ら5人が7日、沖縄防衛局に池田欽吾防音対策課長を訪ね、公立・認可園同様に防音工事費と防音・空調設備の維持管理費を助成するよう求める要請書を手渡した。同局によると、認可外園が国に対して防音工事の助成拡大を正式に要請するのは初めて。

 要請書を手渡した光の子幼児学園の与那覇弘美園長は「児童福祉法にうたわれる通り、子どもの(保育)環境は平等であるべきだ」と話し、認可外園を不平等に扱う現行制度を批判した。「基地がなければ騒音被害は被らないでよい。(基地)返還まで、そこには現実に基地被害、住民の負担がある。認可外園も保障してもらわないと困る」と述べ、助成拡大を強く求めた。
 池田防音対策課長は「嘉手納飛行場周辺の航空機騒音は深刻な問題だ」との認識を示した上で、本省を中心に全国の防衛施設周辺の認可外園を調査していることを説明。「2014年度の概算要求までに結論を得たい」と話した。要請内容は小野寺五典防衛相にも伝えるとした。
 与那覇園長らは要請後、他市町村の認可外園の関係者や父母らと連携し、署名活動なども視野に活動を展開する考えを示した。