職場いじめ450件 過去最多、4割増


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 2012年度の1年間に、沖縄労働局が県内6カ所に設置した総合労働相談コーナーに寄せられた労働相談のうち「いじめ・嫌がらせ」についての内容が過去最多の450件に上り、前年度比40・2%増と、急増していることが10日、分かった。

 沖縄労働局総務部企画室は「嫌がらせを受けた当事者が、自分だけで問題を抱え込まずに家族や友人に内容を相談する例が増えているようだ。厚労省がパワハラの定義をまとめたこともあり、パワハラへの認知度が高まっている」などと分析している。
 全体の労働相談は前年度比1・4%減の計9606件。
 相談内容を種類別にみると、労働基準法などの労働関係法令違反を伴わない民事的トラブルである「個別労働関係紛争相談」が15・9%増の3390件、「法令・制度の問い合わせ」3666件、「法施行事務(法違反に係る相談・行政指導の実施を望むもの)」2233件だった。
 「個別労働関係紛争相談」は「解雇の相談」が30・8%増の854件、「労働条件の引き下げ(賃金など)」が8・2%増の500件、「いじめ・嫌がらせ」が450件、「賠償」163件、「雇い止め」150件の順で多かった。
 「(労働局長による)助言・指導の申し出」は12%増の298件、「あっせん申請」は5・8%減の81件だった。
 労働相談コーナーは沖縄労働局や那覇、沖縄、名護、宮古、八重山の各労働基準監督署に設置している。沖縄労働局の相談コーナーは(電話)098(868)6060。