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【東京】東日本大震災で流された「カキ養殖の父」故宮城新昌氏=大宜味村根路銘出身=の顕彰碑を再建する大宜味村の活動に、東京都足立区の澤谷義一さん(67)=会社代表=がこのほど、53万円を寄贈した。
澤谷さんは顕彰碑のあった宮城県石巻市荻浜出身で、父、兄がカキ養殖業に就いていた。「宮城新昌氏のおかげでカキ養殖産業が繁栄し、われわれも育った。古里は全て流されたが、顕彰碑を再建して親たちの足跡を後世に伝えたい」と話した。
澤谷さんは中学まで荻浜で育ち、新昌氏の親戚で荻浜出身の宮城健隆根路銘区長(68)とは幼なじみ。震災後に郷里に赴き、真っ二つになった顕彰碑に心を痛めていたところ、健隆区長から協力を求められた。「復興はカキ養殖の再建にかかっている。漁業で生き残るためにも協力したい」と話す。
宮城新昌氏は県立国頭農学校卒後、北米で学び、荻浜などで養殖場を経営。ロープにカキをつるす「垂下式養殖法」の発明で増産化に成功した。