平和こそが「宝物」 命の尊さ学び小学生ら発表


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平和への思いを込めて「未来」を一緒に歌う五十嵐はつよさんと宜野湾小学校の児童ら=9日、宜野湾市民会館

 【宜野湾】宜野湾市慰霊の日事業「平和への祈りをこめて」(宜野湾市主催)が9日、宜野湾市民会館で開かれた。

宜野湾小学校の児童から大人まで市民総勢約200人が歌や吹奏楽の演奏、踊り、絵本の読み聞かせ、平和学習の報告で舞台に登場。会場に駆け付けた家族や大勢の市民に、多彩な表現で平和を呼び掛けた。
 長崎平和学習に参加した宜野湾中学校の西里空(はるか)さんは、沖縄の地上戦の歴史に触れながら、原爆が投下された長崎について「多くの命が奪われたことは変わらない。戦争の被害者は(沖縄)県民だけじゃない」と話した。
 同事業に初参加の宜野湾小学校6年生の児童たちは、祖父や祖母から沖縄戦について聞き「食べるものがなく、葉っぱやカタツムリを食べていたそうです」「戦争がなければ、ひいじいちゃんやひいばあちゃんが生きていたかもしれません。会いたいです」と語った。「家族は宝物です。美しい自然も宝物です」と全員で唱和し「たからもの」を歌った。
 同校の新里一希さんは同事業への参加をきっかけに祖父母に戦争体験について尋ねたといい、「平和についての勉強をいつもより細かくやった。戦争はやっちゃいけないと思った」と語った。