地域の絆、渡嘉敷で実感 埼玉の中嶋さん、阿波連小に1日入学


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あはりっ子たちと一緒に水泳学習を行った中嶋彩華さん(前列左から3番目)=7日、阿波連ビーチ

 【渡嘉敷】埼玉県草加市立川柳小学校2年生の中嶋彩華さん(7)が、父・浩樹さんと共に6日から2泊3日で渡嘉敷村を訪れ、7日、阿波連小学校(仲村宗男校長)へ一日体験入学した。これは、父の浩樹さんが5年前に沖縄プロレスの覆面レスラー「キジムナー選手」と一緒に渡嘉敷村を訪れ、島の子どもたちとの交流や講話をした際、その通訳を務めたことで大城良孝渡嘉敷村副村長らと交流したことが縁。

 彩華さんの住む草加市は、小学校が21校もある。川柳小も児童数が760人おり、その大規模校から、児童数22人の南の小さな島の学校へ入学。都会の学校では経験できない複式学級の授業や、白い砂浜と透明な海の阿波連ビーチで、あはりっ子たちと仲良く一緒に水泳学習などを体験した。
 父の浩樹さんは「阿波連小の子どもたち同士は、学年に関係なく強い絆を持つ。さらに首都圏と違い、地域住民との非常に密着した素晴らしい学校である。娘がこの体験を通じて少しでもいろんな角度から成長してくれればと思っている」と語った。
 彩華さんは「こんなきれいな海で泳げる阿波連小がうらやましい。みんなと水掛けしたり、泳いだりして、とても楽しかった。渡嘉敷の皆さんのやさしさ、ありがとう」と笑顔で話した。
 阿波連小2年の外山心音さんは「一緒に掃除してくれたり、学習したりして友達になれた」と喜んだ。彩華さんの学校は「クレヨンしんちゃん」の作者の母校でもあることから、クレヨンしんちゃん人形を村役場と学校へ、児童には手紙セットをそれぞれプレゼントした。(米田英明通信員)