小中生5人グランプリ 琉球民謡伝統協会


社会
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グランプリを受賞した(前列左から)新崎世梨奈さん、照屋美緒乃さん、大宮萌未さん、(後列左から)新崎綾女さん、譜久村彩果さん=16日、那覇市の松絃流家元新崎松秀研究会

 琉球民謡伝統協会(新崎松秀会長)の第19回民謡コンクールで、小中学生5人がグランプリに合格した。

小中学生5人のグランプリは過去最多で、新崎会長(73)は「沖縄の文化を継承してくれる」と期待を寄せている。
 合格したのは、新崎綾女さん(西原町立西原中3年)、譜久村彩果(さやか)さん(北谷町立桑江中1年)、新崎世梨奈さん(沖縄尚学高校付属中1年)、照屋美緒乃さん(那覇市立高良小6年)、大宮萌未(もえみ)さん(豊見城市立豊崎小6年)。
 コンクールは1、2の両日に那覇市のJAおきなわ真和志支店ホールで開かれた。今回は40人がグランプリを受験し、22人が合格した。
 合格した小中学生5人は、平日は各地域の研究所に通い、土日は新崎会長の研究所で1日5時間稽古する。斉唱で1人が間違えば最初からやり直すなど厳しい教えを受け、「1時間休みなしで歌っても平気」(新崎会長)という技術と気力を培った。
 歌い出すと、あどけない表情がきりっと引き締まり「嘉手久」や「アッチャメー小」を速弾きしてみせる。民謡は生活の一部で「三線の音を聞くと安心する」とはにかむ。
 照屋さんは「囃子(はやし)が難しくて落ちるかと思ったけど、合格してうれしい。先輩たちを追い越したい」と意欲十分。受験者の中で最高得点だった譜久村さんは「いろんな人に教えられるよう頑張りたい」と目を輝かせた。