“最後の夏”全力プレー 「登録外」3年生対戦


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試合終了後、健闘をたたえ合う両校ナイン=15日、八重瀬町の東風平運動公園野球場

 【八重瀬】22日に開幕する第95回全国高校野球選手権沖縄大会を前に知念高校野球部(親川聖監督)と小禄高校野球部(野原潤一監督)のベンチ入りできなかった3年生同士が対戦する特別試合が15日、八重瀬町の東風平運動公園野球場であった。

両校の選手とも気迫のこもった打撃や投球をみせ、“最後の夏”を全力でプレーしていた。
 両校とも3年生部員は33人。ともに17人が登録から外れたが、「3年間の集大成をグラウンドで」と初めて企画され、審判も両校出身の公式審判員4人が務めた。
 試合は、両チームのレギュラーメンバーを中心に公式戦さながらの応援合戦を展開し、選手たちも気迫の好プレーを連発した。初回から得点を重ねるなど接戦を繰り広げ、最終回に勝ち越した知念が4―3で接戦を制した。試合後は、3年生全員がマウンドで円陣を組み、健闘をたたえ合った。
 2番手で登板した知念高の中村孝史投手は「知念らしい、全力プレーができた」と満足げ。2打点と活躍した小禄の石川隆弥遊撃手は「負けはしたが、悔いはない」とともに胸を張った。スタンドから熱い応援を送ってくれたレギュラーメンバーが、本大会で活躍することを期待した。
 小禄高3年の渡嘉敷健主将は「レギュラーメンバーを支えてきてくれた3年生の最後の試合。思い切って応援した」と元気よく話した。