県内唯一、国際バスケ公認レフェリー 宇地原さん


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県内で唯一、国際バスケットボール連盟(FIBA)審判の資格を持つ宇地原尚彦さん=18日、名護高体育館(諸見里真利撮影)

 県内に、世界で活躍するバスケットボール審判員がいる。名護高男子バスケットボール部の顧問で、FIBA(国際バスケットボール連盟)公認レフェリーの宇地原尚彦さん(40)だ。

 もともと高校の部活の顧問として、バスケットボールに携わってきた。県大会などで審判を務める機会も多く「資格があれば、より高いレベルの試合を見ることができる」と、約8年前に本格的に勉強を開始。
 その後、JBA(日本バスケットボール協会)AA審判の免許を取得。2008年にはJBAの事前テストを経て、FIBAの試験に合格した。現在、日本にFIBAの審判は21人(2013年2月22日現在、JBA発表)。県内では宇地原さんただ一人で、県協会の審判委員長も務めている。
 「当然のことだが、両チームに公平にジャッジするようにしている」と、心構えを語る。「ジャッジに不満があった時は、物を投げつけられたこともある」と、国際試合ならではの厳しさもあるが「試合が終わったときに自然に拍手が起こると、やっていて良かったなと思う」と言い、やりがいも大きい。
 宇地原さんは、今月27日から10日間、チェコ・プラハで行われるU―19の世界選手権に審判として派遣される。現地での体力テストなどを行った後、およそ7試合の審判をする予定だ。
 県内のみならず、世界の大舞台で活躍する宇地原さんは「宮城仁校長をはじめ、自分が審判として活動できるのは周りのサポートがあってこそ」と、周囲への感謝も忘れない。「いつかは五輪で審判をしてみたい」と夢を描く。(仲本文子)