F22 配備延長 三連協、週明け抗議


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 【嘉手納】米軍嘉手納基地第18航空団は21日、約4カ月の予定で1月下旬から同基地に暫定配備されていたF22ラプターの配備を延長すると発表した。飛行隊の人員は入れ替える。嘉手納基地は延長の理由を、国防予算の強制削減のためとしている。これに対し、同基地周辺住民からは騒音増加やF22の常駐化を懸念する声が上がっている。

嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会(三連協)は、週明けにも米軍に対し文書で抗議する。
 嘉手納基地は交代する飛行隊の所属や、延長期日を明らかにしていない。
 F22は1月22日までに約300人の隊員を伴い、米バージニア州ラングレー・ユースティス統合基地から2飛行隊12機が同基地に飛来。韓国との合同演習に参加するなどしていた。
 空軍情報に詳しい「エアフォース・タイムズ」(電子版)によると、米空軍は国防予算の削減に対応する措置として、嘉手納に配備したF22の飛行隊のうち、第1戦闘航空団の飛行を停止し、米韓合同訓練終了後は本国に帰還するとしていた。
 米空軍はこのほか、9月末の会計年度内の国防予算を温存する措置として、F16戦闘機など保有する戦闘機総数の3分の1について訓練を停止するか、最小限にするなどの措置を取っていた。
 F22は低酸素症に似た症状を訴える操縦士が相次ぎ、墜落事故が起きたため飛行を一時停止した。米軍はその後「酸素供給システムを改善し、安全確保した」などとして飛行を再開。同基地に配備していた。