キャンプ効果81億円 今春のプロ野球9球団集結


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プロ野球春季キャンプの経済効果と観光客の推移

 りゅうぎん総合研究所は24日までに、2013年の県内プロ野球春季キャンプの経済効果をまとめた。

効果額は前年比3・8%増の81億6100万円で、11年の86億4800万円に次ぎ、過去2番目の高水準となった。観光客数は過去最多の約29万3千人だった。好天に恵まれたことに加え、キャンプバスの運行や専用ポータルサイト開設など県によるキャンプPR事業が奏功した。
 13年に県内で春季キャンプをした国内プロ球団は1球団減の9球団。広島が例年使用している沖縄市営球場が建て替え工事のためキャンプ地を県外に変更した。
 キャンプによる来県者の滞在費や、県民の飲食、グッズの購入など直接支出額は4・4%増の53億9800万円と試算。観光客の増加によりグッズなどの購入や飲食費が伸びた。土産品・グッズ購入が12億1100万円と支出別で最も多く、全体の22・4%を占めた。次いで宿泊費21・9%(11億8100万円)、飲食費21・6%(11億6500万円)、交通費13・7%(7億4100万円)―と続いた。
 直接支出額に自給率を掛けて算出した直接効果は47億6400万円。原材料やサービス提供の産業に波及する1次間接波及効果は21億500万円。さらに、関連産業の生産を誘発する2次間接波及効果は12億9300万円だった。
 経済効果を球団別に見ると、巨人が17億1600万円でトップとなり、阪神が16億6700万円で2位だった。
 同研究所は、さらに県内キャンプを盛り上げていくためには、キャンプ関連商品による消費喚起や、球団と連携したファンサービス強化などによる集客向上を課題に挙げた。