石川 王座奪えず 東洋太平洋フェザー級


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左のパンチを繰り出す石川昇吾(左、新日本木村)=28日、東京・後楽園ホール(松堂秀樹撮影)

 プロボクシングのOPBF東洋太平洋フェザー級王座決定戦が28日、東京都の後楽園ホールで行われた。浦添市出身でOPBF東洋太平洋フェザー級5位の石川昇吾(新日本木村)は、同1位で日本王者の李冽理(横浜光)を相手に競り合ったが、0―3の判定で敗れた。

◆接近戦挑むも判定で屈す
 両目尻を深くカットした後半ラウンドは、ほとんど前が見えない状態で前進し続けた。最終ラウンドは顔中血だらけの状態だったが、接近戦に挑んで重いパンチを放つも0―3の判定負け。東洋太平洋フェザー級王者の座は逃したが、元世界王者の李冽理と互角にフルラウンドを戦い抜いた。
 序盤3ラウンドまでは石川が主導権を握った。相手の出方を見ながら、左右のパンチをボディーに的確に打ち込んでいく。だが、経験で上回る李はそこから頭を下げながら防御するディフェンスに切り替え、石川の追撃を防いだ。石川は「ディフェンスの切り替えにうまく対応できなかった」。
 10~12ラウンドは細かいパンチで手数を稼ぐ李に対し、石川はKO狙いの重いパンチを繰り出し続けたが、スエーやクリンチで有効打をふさがれ、終了のゴングが響いた。
 両目を計4カ所カットし、33針縫った石川。今回は王座に手が届かなかったが、「引き出しを多くして自分のボクシングを完成させていく。世界を目指し、沖縄のボクシングを盛り上げたい」と力強く話した。(松堂秀樹)