県内4人届け出 参院選公示、21日投開票


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 第23回参院選が4日公示され、沖縄選挙区(改選数1)には幸福実現党新人で団体職員の金城竜郎氏(49)、無所属新人の新島メリー氏(67)、自民党新人で社会福祉法人理事長の安里政晃氏(45)=公明推薦、社大党委員長で現職の糸数慶子氏(65)=生活、共産、社民、みどり推薦=の4人が立候補を届け出た。

憲法改正や安倍政権の経済政策「アベノミクス」の評価、米軍普天間飛行場の移設問題などを争点に17日間の選挙戦に突入した。
 今回の選挙は来年の知事選などの前哨戦ともなる。昨年12月の衆院選で県内4小選挙区中、自民が三つを制した勢いで与党が議席を獲得するか、野党が共闘する現職候補が議席を死守するかが注目される。
 安里、糸数両氏は、改憲問題やアベノミクス評価のほか、消費税増税、自衛隊配備、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加などをめぐって主張に違いがある。普天間問題では、安里氏が「早期の危険性除去に向けた県外移設」、糸数氏が「即時閉鎖、県外・国外撤去」と訴えている。
 安里氏は那覇市牧志での出陣式で政治の不安定が不景気を招いたと述べ、「政治の安定を県民は求めている。国会のねじれを解消して、県民のための政治を行う」と主張した。
 糸数氏は那覇市の県庁前広場での出発式で改憲の動きを批判し、「平和の1議席がこれほど大事な時期はない。平和憲法をしっかりと守ることが最大の課題だ」と訴えた。
 金城氏は那覇市金城で、新島氏は宜野湾市の嘉数高台で第一声を述べた。

 安里政晃氏(あさと・まさあき)1968年4月生まれ、那覇市出身。東京観光専門学校卒。93年に沖縄偕生会に就職し、2009年理事長に就任。那覇商工会議所青年部会長などを歴任。11年から県教育委員を務めた。祖父は衆院議員などを務めた積千代氏。

 糸数慶子氏(いとかず・けいこ)1947年10月生まれ、読谷村出身。読谷高卒。バスガイド、専門学校講師などを経て、92年県議に初当選し、3期。2004年の参院沖縄選挙区で初当選。06年に県知事選に出馬したが落選。07年の参院選で返り咲きを果たした。

<立候補者名簿>
金城竜郎(49)=幸福・新
新島メリー(67)=無所属・新
安里政晃(45)=自民・新、公明推薦
糸数慶子(65)=社大・現2、生活、共産、社民、みどり推薦
(敬称略、届け出順)

(左から)「政治を安定させ、政策を力強くつくり出していく」と訴える安里政晃氏=那覇市牧志、「平和の道を選択し、県民の思いを国政の場に届ける」と訴える糸数慶子氏=那覇市の県庁前広場
(左から)第一声を上げる金城竜郎氏=那覇市金城、第一声を上げる新島メリー氏=宜野湾市の嘉数高台