「安全性確認された」 防衛白書、オスプレイで明記


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 【東京】2013年版防衛白書は、「安全性への懸念が払拭(ふっしょく)されていない」(仲井真弘多知事)として県が米軍普天間飛行場への配備中止を求めている垂直離着陸輸送機MV22オスプレイについて「安全性は十分に確認された」と明記した。同機の配備が日本の防衛力強化に資すると訴えている。

 普天間を含む嘉手納より南の米軍6基地の返還計画では図表を用いて時期や場所を明記し、安倍晋三首相の「強い指示」で米側と合意をまとめたと強調した。
 中国の海洋活動に関し南西諸島の防衛態勢強化についても言及し、「島しょ部に必要最低限の部隊を新たに配置することが必要」と説明。尖閣諸島を中心に沖縄本島、宮古島、石垣島までの距離を盛り込んだ図表も初めて掲載した。
 与那国島への陸上自衛隊沿岸監視部隊配備に加え、防衛省内では石垣や宮古の陸自普通科中隊配備を求める声もあり、白書は尖閣をめぐる日中関係の緊張を背景に先島への自衛隊配備を進める姿勢を鮮明にした。
 普天間問題は名護市辺野古移設方針を重ねて表明。県への埋め立て申請など進捗(しんちょく)状況を記した。