大人の恋、人情描く 劇艶おとな団が公演


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「B.B.B」でダンスを披露する和彦(左から2人目、安和朝彦)と高昭(同4人目、久高トモアキ)=浦添市てだこホール

 現代劇の「劇艶(げきしょく)おとな団」(当山彰一主宰、安和朝彦団長)の第4回本公演がこのほど、浦添市てだこホールであった。「衣に砂糖を加えたら」(国吉誠一郎作、当山演出)や、「B.B.B」(安和学治作、当山演出)などを上演。大人の恋や下町の人情を描いた。

 「衣―」は、天ぷら屋を営む健介(平良暁)と、隣で魚屋を構えるさつき(東ゆうこ)の物語。さつきは突然、健介に魚を売るのをやめ、天ぷらに似た「フリッター」を売り始める。最初は反発した健介だが、さつきと競う中で商売にやりがいを感じるようになる。しかし、さつきは母を看病するため、静岡に帰ってしまう。素直に気持ちを伝えられないさつきの女心、2人を見守る周囲の温かい人々を演じた。
 「B.B.B」は、ブルースブラザーズの物まねショーを30年続けてきた和彦(安和朝彦)と高昭(久高トモアキ)が、店に解雇を告げられる。2人は解散を考えるが、高昭の娘になじられ奮起する。安和と久高は、東の指導でダンスにも挑戦した。ベテランらしい軽妙な味は出ていたが、芸歴30年を思わせる切れが欲しかった。