柔道、男子・南風原V 県中学総体先行競技


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 第40回県中学校総合体育大会は13日、県総合運動公園などで先行競技の5競技を行った。柔道は男女の団体があり、男子の南風原と女子の沖尚がそれぞれ5連覇を飾り、全国大会の出場権を獲得した。剣道は男女の個人戦を行い、男子は屋我飛翔(北谷)、女子は伊波杏々佳(浦添)がそれぞれ頂点に立った。

陸上の男子共通400メートルは森田滉央(宜野座)が制し、女子共通走り幅跳びは福地生和(石垣第二)が優勝。新体操女子団体は南風原が栄冠をつかんだ。ソフトボール男子は安冨祖・嘉手納、読谷、与勝が、女子は南星、古堅、大里、嘉手納が準決勝に駒を進めた。

◆南風原 王者、さらなる成長
 男子団体は王者・南風原が、今年もライバルたちの挑戦をはねのけ、連覇を「5」に伸ばした。新垣慶一郎主将は「今まで頑張ってきた成果が出せた」と胸を張った。
 「組み手をしっかり意識して、チャンスがあれば技を掛ける」。練習でやってきたことを徹底しようと、確認し合って臨んだ決勝リーグ。相手の奥襟や利き腕の袖をつかんでがっちりと動きを封じ、相手が体勢を崩すと素早く投げ技を繰り出した。
 先鋒(せんぽう)の糸数雄斗と次鋒(じほう)の野原寛至は3戦全てで勝利を収め、チームに勢いをもたらした。糸数は「自分が勝って試合の流れをつくろうと思っていた」、野原は「自分から積極的に攻めようと心掛けた」と振り返る。中堅以降の選手も落ち着いて試合に臨んだ。終わってみれば、南風原は決勝リーグで、引き分けはあったものの負けなしと群を抜いた強さだった。
 綱上りやタイヤ引きなどで筋力を鍛え、「粘りと内面的なタフさが出てきた」と、今年から指導する宜野座諭監督。競った試合で、最後まで技を仕掛け続ける姿は、成長の証しだ。
 新垣主将は「全国でも、組み手を意識した試合をしたい」と自分たちらしく戦うことを誓った。(大城周子)

◆チームの和で貫禄の5連覇 女子・沖尚、全国で飛躍へ
 女子団体を制した沖尚は、引き分け一つを除いて全て一本勝ち。貫禄の5連覇を達成した。
 メンバーの先鋒(せんぽう)・新垣李乃、中堅・徳田藍李、大将・比嘉杏美乃は小学生の頃から同じ道場に通い、チームワークが特長という。兼島高雄監督は「3年生3人で高い目標を持ち、自分たちで練習を頑張れる強さがある」と評する。
 この日は、先手、先手で技を出して相手を圧倒した。主将を務める比嘉は「勝つという意識を持って、それぞれが攻めて一本を取る柔道ができていた」と笑顔で振り返った。
 昨年の全国大会の団体は予選リーグで敗退した。比嘉は「みんなが攻める試合をして、優勝を目指したい」と飛躍へ意気込んだ。

男子決勝リーグ 南風原―与那原 積極的に攻め立てる南風原の副将・新垣慶一郎(右)=13日、県立武道館(金良孝矢撮影)
女子決勝リーグ 沖尚―小禄 内股で一本勝ちした沖尚の中堅・徳田藍李