「宝の山」生かす手は 楽しんで資源発掘、市民が勉強会


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川下りの途中、マングローブのそばで説明を聞く参加者=10日、名護市呉我の我部祖河川

 【名護】名護市の羽地内海を中心とした体験型観光の可能性を探るシーカヤックツアーや講話が10日、同市呉我などで行われた。市観光協会が主催し、呉我区をはじめ羽地の仲尾次や我部祖河、内原、古我知、振慶名各区の住民らが参加し、羽地の海、川、森、文化といった「今ある宝」に住民の知恵を加え、魅力ある地域にする方法を話し合った。

 呉我区を流れる奈佐田川を出発し、途中で合流する我部祖河川(旧羽地大川)を経て羽地内海までシーカヤックで進んだ。川の途中にあるマングローブでカニを見つけたり、川辺に咲くユウナを眺めたりして楽しんだ。市観光協会の中村智さんがガイドを務め、屋我地エコツーネットの坂下宙子さんが協力し、約20人がシーカヤックツアーでの川下りを満喫した。
 我部公民館では名護市文化財保存調査委員長の岸本林さんがパイナップルや茶などの農産物や集落の成り立ち、川の上流にある滝などを紹介した。
 参加者は「オオゴマダラの食草であるホウライカガミを植えれば、川下りしながらチョウも見られる」「川沿いに道路があり、安全面で優位な点をアピールできる」などの意見があった。
 呉我区の嘉手苅健真区長は「あらためて観光資源がかなり多いことが分かった。羽地内海を生かした地域づくりを各区で進めており、屋我地も含めて協力したい」と話した。
英文へ→Residents to promote tourism focusing on Haneji Inland Sea