幸地、相撲(80キロ未満級)制す 九州高校総体


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 全九州高校総合体育大会は14日、九州各地で行われ、相撲80キロ未満級の幸地佑大(中部農林)が初優勝、無差別級でも8強入りを果たした。空手道の個人形の部の男子徳田龍真(コザ)と、女子島袋綾華(同)は、それぞれ準優勝だった。

競泳は男子平泳ぎ200メートルの伊敷竜治(糸満)が2分17秒51で3位、バタフライ200メートルの内山和昭(同)が2分3秒10の4位でそれぞれ標準記録を突破し、全国大会へ駒を進めた。弓道は女子の新城瑚波(興南)が5位、比嘉スター星乃(豊見城)が6位。剣道女子団体の那覇は予選リーグを突破したが、準々決勝で敗れた。ソフトボール男子の読谷と嘉手納は準決勝で敗れ、フェンシングの学校対抗は男子沖縄工と女子宜野座が初戦で敗退した。ソフトテニス団体は男子名護の8強入りが最高だった。(相撲の記録は後日掲載)

◆一瞬の隙 一気に送り出し
 県予選でも無差別級のライバルたちを押しのけ優勝を果たした幸地佑大(中部農林)が、九州でも存在感を見せつけた。
 自身「軽量級は技術で勝負」と話す80キロ未満級の決勝は、対戦したことがあまりないという身長差約10センチの小柄な相手だった。
 「何を仕掛けてくるか分からない」と、しばらくの間探り合いが続いたが、幸地が相手の右腕を取った時だった。相手がバランスを崩した一瞬の隙を突いて、一気に送り出しを決めた。
 幸地は無差別級でも県勢唯一の8強入り。「勝てて良かった」と、ほっとした様子で語る王者は、8月は全国総体、そのわずか3日後に全国の階級別大会を控える。「周りの人に支えられている分、勝って恩返しがしたい」と、大舞台を見据えた。

◆全国制覇狙う/男子・徳田龍真
 昨年の高校総体は県予選敗退だった徳田龍真(コザ)が、九州準優勝を果たす成長を見せた。
 1週間前に急性胃腸炎になり、「ぶっつけ本番で、不安があった」と振り返る。しかし、持ち前のキレと力強さで勝ち上がり、決勝は得意形のチャタンヤラクーシャンクーで挑んだ。だが、3点差で敗れた。
 「相手が一枚上手だった。全国では一戦一戦を大切に全国制覇を狙う」と、気持ちを切り替えた。

◆ライバルに惜敗/女子・島袋綾華
 女子個人形の部で準優勝を果たした島袋綾華(コザ)は、森田うらら(福岡)に惜敗し「悔しい」と、胸の内を語った。
 森田とは昨年の国体九州ブロック大会の決勝で当たり、大敗を喫していた。同じ顔合わせとなった決勝は、相手と同じ形のチャタンヤラクーシャンクーを披露。「勝つつもりだった」が、1点差で敗れた。それでも僅差の結果は自信につながった。島袋は「全国では勝つ」と、力を込めた。

※注:徳田龍真の「徳」は「心」の上に「一」