糸数氏先行、安里氏猛追 本紙・共同通信調査


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 21日投開票の第23回参院選に向けて、琉球新報社は14日からの3日間、共同通信社と合同で県内有権者を対象に電話世論調査を実施した。その結果に本紙の取材を加味して情勢を探ると、沖縄選挙区(改選数1)は社大党委員長で現職の糸数慶子氏(65)=生活、共産、社民、みどり推薦=が先行し、自民党新人の安里政晃氏(45)=公明推薦=が激しく追い上げる展開が続いている。

ただ、3割強が投票する人をまだ決めていないと回答しており、最終盤に向けてこれら浮動票の動向が当落に影響しそうだ。
 無所属新人の新島メリー氏(67)と幸福実現党新人の金城竜郎氏(49)は支持が広がっていない。
 参院選への関心度は「大いにある」が31・6%、「少しはある」が42・8%。計74・4%が関心を示しており、2010年の前回参院選の同時期調査の75・8%とほぼ横ばい。関心が「あまりない」(20・3%)、「全くない」(4・6%)は合わせて24・9%だった。
 沖縄選挙区で投票する人を「決めている」のは45・4%、「だいたい決めている」の18・9%と合わせて64・3%が既に投票行動を決めている。前回調査より9ポイント高い。「まだ決めていない」は33・7%だった。
 糸数氏は中部や先島で優位に戦いを進め、南部でも先行。社民、共産支持者の8割以上、民主支持者の6割をまとめる。安里氏は那覇や北部で支持を伸ばし、自民、公明支持者の7割を固めている。
 比例代表でどの候補や政党に投票するかを「決めている」のは34・8%、「だいたい決めている」が14・2%で49・0%が投票先を決定。「まだ決めていない」は46・6%、「分からない・無回答」が4・3%だった。

<調査の方法>
 14~16日の3日間、全国の有権者を対象に、コンピューターで無作為に電話番号を発生させて電話をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。電話帳に番号を載せていない人も調査が可能で、性別、年代別など有権者の縮図に合わせた精度の高い調査ができる。
 無作為に発生させた番号のうち、実際に有権者がいる世帯にかかったのは5万7153件で、このうち4万4335人から回答を得た。県内では836人が回答した。