人工ゼオライトで魚礁 緑と水の協会


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事業の報告をする緑と水の協会の鬼頭誠理事長(前列右)ら=16日、琉球新報社

 自然環境や生態系の保全活動に取り組む特定非営利活動法人、緑と水の協会(茨城県、鬼頭誠理事長)は、魚類など水生動物がすみやすい環境をつくろうと、吸着性や触媒性などの特性がある人工ゼオライトを魚礁として使った実験を本部町渡久地港沖で実施した。

 活用したのは、植物の焼却灰などを原料に鉄分などミネラルを豊富に含む「簡易鉄型人工ゼオライト」。ゼオライトを10%混入したコンクリートブロックと無混入のものを海中に設置したところ、3カ月程度で10%混入のブロックには多くの藻類が着生した。実験結果から、ゼオライトは海の緑化や畑の作物の成長を促すことが期待できるという。
 16日、琉球新報社を訪れた鬼頭理事長は「沖縄発信で、地球環境を改善する技術を広めていきたい」と話した。今後2年以内に事業化を目指す。