互いのルーツ紹介 沖縄人の幅広さ、絆実感


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 【米ロサンゼルス=島袋良太】第2回世界若者ウチナーンチュ大会は現地時間19日(日本時間20日)、2日目を迎えた。各国から参加した若者たちは「ガジュマルファミリーツリープロジェクト」と題したグループワークで、家系図を書いてルーツを紹介。互いの理解を深め、「世界のウチナーンチュ」の幅広さや深さを実感した。

 グループワークに先立ち、県系2世でカリフォルニア州立大リバーサイド校准教授(言語、文化)の島袋まりあさん(37)が講演した。島袋さんは中国に朝貢した琉球国時代、日本による併合、米軍統治、本土復帰と続く沖縄の世替わりを歌った故・嘉手苅林昌さんの「時代の流れ」を引用。自身が「あなたは日本人ですか」と尋ねられた場合は「『はい』『沖縄人です』と答える」と述べ、特有の自我観を紹介した。
 その上で「国家主権のよそ者にされてきた歴史から、沖縄人は沖縄を出なくても流民として生きてきた」と説明。そうした歴史がアイデンティティーや県系人の絆に対するこだわりの強さにつながっていると強調した。

家系図を書くなどして互いのルーツを紹介する参加者ら=現地時間19日、米国ロサンゼルス市内
島袋まりあさん