テニス、嘉数(男子)沖縄東(女子)初V 県中学総体


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 第40回県中学校総合体育大会は22日、県内各地で行われ、テニスの団体男子は嘉数、同女子は沖縄東がそれぞれ初優勝を飾った。

ソフトテニスの団体男子は名護が5年ぶり5度目、同女子は西原が初の頂点に立った。バスケットボールは男子の北谷、女子のコザなどが準々決勝へ進んだ。バレーボールは男子の佐良浜、女子のあげななどが8強入りを決めた。

◆拾い粘るを目標に/沖縄東
 一つずつ、階段を上るように強くなってきた。その結果、成し遂げた初出場優勝の快挙だった。ノーシードから勝ち上がり、女子団体を制した沖縄東。決勝戦を終えてコートから出てきた選手たちの誇らしい表情が、夏の日差しに映えた。
 準々決勝で、県新人大会初戦で負けた石田に3―0でストレート勝ちし、勢いづいた。続く準決勝では第1シードの潮平を撃破、5面同時進行で行われた決勝は第2ダブルスで機先を制し、シングルス二つを取って勝負を決めた。
 決勝で勝利の鍵となった第2ダブルスの城間聖蓮と太田冴恵は、石田戦でも冬の雪辱を果たす活躍。太田は「新人大会は自分たちが落としたせいで負けた。次は絶対に気持ちで負けないようにしようと言い合っていた」と言い、思わずうれし涙がこぼれた。
 これまでは市レベルの大会でもなかなか勝てなかったという。昨年、植村義宣監督が赴任してから飛躍への挑戦が始まった。「拾って粘ってが、うちのテニス。誰よりも一生懸命ボールを追うことをやってきた」と指揮官は言う。市内大会優勝、地区大会優勝など一つずつ目標を達成することで自信を付け、勝負強いチームに成長した。
 際立って強い選手はいない。「みんなで心を一つにして、九州大会も決勝トーナメントに進みたい」と上原夢佳主将。実直な勝利者たちがさらなる快進撃に挑む。(大城周子)

◆充実の戦力発揮/嘉数
 男子団体は第1シードの嘉数がバランスの取れた戦力を発揮。新人大会決勝で敗れた具志川東に完勝し、頂点に立った。
 2ダブルス3シングルスのうち3戦先取で争われる団体戦。第2ダブルスで勝ち、優勝を決めた双子の上間千架登と千加哉は「3年間やってきたことをぶつけられた」と振り返る。
 自分たちで練習メニューを考えるなど、自主的な姿勢が実を結んでいる。具志川東に負けてからは、それぞれの意識がさらに高まったといい、体幹トレーニングや打ち込みで安定感を増した。
 3月の九州新人大会はベスト8。主将の澤岻大空は「今度はもっと上を狙いたい」と静かに闘志を燃やした。

女子団体決勝 沖縄東―小禄 ボレーを放つ沖縄東の城間聖蓮(右)と太田冴恵=22日、奥武山運動公園庭球場(渡慶次哲三撮影)
男子団体決勝 嘉数―具志川東 落ち着いたプレーで優勝に貢献した上間千加哉(手前)と上間千架登