琉球古典音楽に 中1新星 4部門で賞獲得


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三線、胡弓、笛、歌三線の四拍子そろった才能を発揮する潮平結子さん(右)と稲福歩奈さん=南城市の稲福幸子研究所

 【南部】三線、胡弓、笛、歌三線の4部門で、コンクールの賞を獲得している二人の女子中学1年生が話題となっている。稲福歩奈さん(玉城中)と潮平結子さん(与那原中)がその二人。

指導する講師も「大人でも4部門を受賞するのは珍しい」と才能を絶賛。将来の古典音楽界を担う“新星”の誕生に、関係者も大きな期待を寄せている。
 稲福さんが小学3年生、潮平さんが小学2年生の時に、三線を習い始めたのが古典音楽との出合いだった。現在は稲福さんの祖母が主宰する稲福幸子研究所に通い、週2回、三線、胡弓、笛を約2時間にわたって練習している。
 腕前はめきめき上達し、小5の2011年には野村流伝統音楽協会賞の三線、胡弓、笛の三部門でそれぞれ新人賞を受賞。昨年は優秀賞、今年は最高賞に上り詰めた。さらに、このほど行われた沖縄民謡保存会主催の琉球民謡コンクールでは、歌三線部門で新人賞に。4部門で賞を獲得するという快挙を成し遂げた。
 「三線は弾くのと歌うのを一緒にやるのが難しい」と普段は無邪気な二人。小学生のころから仲良しで、中学の部活も同じバドミントン部だ。25日には那覇市泉崎の琉球新報ホールで開催される「第49回こども舞踊大会」に笛の演奏で参加する予定で、現在本番に向けて猛練習している。
 「笛が一番好き」という稲福さんは「教師免許を取得して人に教えられるようになりたい」と夢を語る。潮平さんは「まずはこども舞踊大会でうまく演奏できるようにしたい」と目標を語った。