労基署が現場調査 コートニー石綿問題


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 【中部】うるま市の米軍キャンプ・コートニー内の高層住宅改修工事で、アスベスト(石綿)の存在が把握されないまま工事が行われた問題で沖縄労働基準監督署は24日、現場を立ち入り調査した。

署員らは配管部分を確認し、石綿を目視で確認したという。国が調査に乗り出したのは初めて。担当者は「労働者の健康被害の観点で、調査した」と話している。同日、うるま市環境課も現場を立ち入り調査した。
 問題となっている工事は米軍が元請け会社に発注した。工事終了後に石綿の存在が発覚した。作業に当たった下請け業者が、石綿に暴露した可能性がある。
 労基署担当者によると、米軍や業者の立ち会いの下、管部分の工事を中止している1棟で石綿を確認した。作業の進め方などについて説明があったという。
 労基署は今後、元請け業者や下請け業者の作業員に話を聞くなど、調査を継続する。一方、県も下請け業者の作業員らに連日事情を聞いている。
 下請け業者が配管部分から採取し、民間の分析機関に依頼したサンプル調査では、石綿の一種「クリソタイル」が検出され、石綿飛散の恐れが指摘されている。
 一方、米軍と元請け会社は飛散性を否定をしており、食い違いが出ている。