真嘉比遺骨は日本兵 DNAで判明、沖縄戦2例目


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 那覇市真嘉比で見つかった遺骨を厚生労働省がDNA鑑定した結果、東京都出身の日本兵で、沖縄戦で戦死した男性のものであることが、24日までに分かった。

同省は2003年度から戦没者遺骨のDNA鑑定を実施している。DNA鑑定で沖縄戦戦没者の身元が判明したのは2例目。この日本兵は陸軍独立混成第15連隊の連隊砲小隊に所属していた。厚労省は遺族側の意向で、身元は公表できないとしている。
 遺骨は2010年3月に、道路建設工事中に見つかった。遺骨収集ボランティア団体「ガマフヤー」(具志堅隆松代表)が本土紙を通じて遺族を探したが見つからず、厚労省の調査で遺族が判明した。
 遺族のDNA型と比較し、身元が分かった。具志堅代表は「沖縄戦で20万人もの人が亡くなったが、DNA鑑定で遺族が判明したのはわずか2件」と厚労省の対応の遅さを指摘。「政府は希望する全遺族のDNA鑑定を実施し、あらかじめ結果をデータベース化してほしい。遺骨のDNA鑑定結果とすぐに照合できる」と提案している。
英文へ→DNA testing identifies Japanese soldier killed in Battle of Okinawa