FMとよみ、防災放送を強化 全社員が無線技士取得


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地域に根差した災害時の放送体制づくりに取り組んでいるFMとよみの社員ら=豊見城市豊見城のFMとよみ

 【豊見城】豊見城市を中心としたコミュニティーラジオ局のFMとよみ(安慶名雅明社長、83・2メガヘルツ)は、防災の観点から地域に根差した災害時の放送体制の強化を進めている。

社員5人全員がアマチュア無線技士の資格を取得し、無線局として情報発信する免許も取得した。また台風時などの際に市内のタクシー会社と情報提供の協定を結び、生活に密着した情報を放送する。
 地震や津波などの緊急情報を国が地方自治体に送る全国瞬時警報システム(Jアラート)について、市と連携し、10月からは同局の番組放送中に割り込む形で情報提供することになっている。
 開局時から防災時の情報提供を柱に掲げてきており、防災特番なども企画してきた。東日本大震災では通信手段としてアマチュア無線が威力を発揮したこともあり、社員全員でアマチュア無線技士の資格を取得した。
 また、6月には市内のナショナルタクシー(運天隆社長)と情報提供に関する協定を結び、台風などの非常時、市内を走行中の同社の車両から道路の冠水情報など生活に密着した情報を提供してもらい、放送する。
 安慶名社長は「災害など万が一の備えとしての取り組み。地域に密着した細かな情報を放送していきたい」と話した。