在来大豆復活へ着々 大宜味村


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6キロ近く収穫できた大豆と「塩屋大豆愛好会」のメンバー=24日、大宜味村塩屋公民館

 【大宜味】沖縄大豆の在来種「オーヒーグー」と「タカアンダー」の種を残す活動をしている「塩屋大豆同好会」は24日、塩屋公民館で総会を開き、今期合わせて約6キロと過去最高の収穫量になることを報告した。

10月に再び植え付け、種をさらに増やす。収穫した大豆を砕いてだし汁やみそと合わせた「呉汁」を作り、デイサービスの利用者に振る舞う予定だ。
 塩屋では、湾内に広がる段々畑で1960年ごろまで大豆を栽培してきた歴史がある。しかし、外国産大豆の輸入や都市部に人が流れたことで生産が減り、種が途絶えてしまった。
 「塩屋大豆同好会」は、耕作放棄地の活用や在来種の復活を目的に、2009年12月に結成。メンバーは村塩屋区民9人。早くから在来大豆復活の活動を始めている那覇市繁多川自治会から約500グラムの種を分けてもらい、会員が各自で育て種を増やしてきた。植え付けは2月と10月の2回程度。これまでは台風や害虫などの被害に見舞われて思うように実らず、食べる量を確保するほど収穫できなかった。
 会長の宮城光則さん(84)は「今回の収穫で種の確保は十分。大豆の活用や若い人に広めていくことが課題だ」と話した。
 次回植え付けは10月。収穫が多かった場合は、採れたての大豆での豆腐作りを予定している。
英文へ→Ogimi Village to restore indigenous beans