西原・川満、3安打完封 県中学野球


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決勝 西原―金武 最後の打者を三振に仕留め、ガッツポーズで喜ぶ西原の川満樹生=25日、沖縄セルラースタジアム那覇(山城博明撮影)

 軟式野球の第65回県中学校選手権大会(主催・県中学校体育連盟、県教育委員会、琉球新報社)最終日は25日、沖縄セルラースタジアム那覇で決勝があり、西原が金武を1―0で破って初の頂点に立った。

西原が緊迫の投手戦を制した。二回、金城汰芽が中前打で出塁。盗塁と犠打で1死三塁とし、内野ゴロの間に生還して1点を先制した。先発の川満樹生は3安打完封で、三回以降は三塁を踏ませなかった。西原と金武は8月8、9日に沖縄セルラースタジアム那覇などである九州大会に出場し、上位3校に与えられる全国大会出場権を目指す。

◆二枚看板競い合い歴史刻む
 西原が虎の子の1点を守り抜き、新たな歴史を刻んだ。最少得点を争う息詰まる展開。3安打完封で初優勝の立役者となった先発の川満樹生は「優勝しか狙っていなかった。監督を胴上げできてよかった」。けがから復活した背番号18が喜びをかみしめた。
 新垣紫苑との二枚看板で勝ち上がってきた。1回戦と準々決勝、準決勝の3試合は新垣が投げて、わずか失点1。川満は2回戦以来の登板となったこの日、低めを丁寧に突き、打たせて取る投球で散発3安打に抑えた。
 川満は3月の九州選抜大会ではエースナンバーを背負った。大会後に肩を痛め、満足に投げられない時期を経てたくましさを増した。新垣は昨年夏に外野手から転向し、背番号1を着けるまでに成長。川満は「お互い刺激し合ういいライバル」といい、新垣も「練習から競い合ってレベルアップしている」とうなずく。
 ほかのナインも攻守で2人のエースを支える。伊禮匡監督が「自分のところに球が来たら『怖い』と思わず、うきうきしなさい」と鍛えた守備は、決勝でも無失策と堅かった。攻撃は、全試合で序盤に先制点を奪う勝負強さを見せた。
 春の九州は優勝校に準々決勝で惜敗した。雪辱を期し「優勝を目指して頑張りたい」と川満。チーム一丸で、最高の夏休みにするつもりだ。(大城周子)