那覇西 A組頂点 B組は南部商制す 沖電工杯サッカー


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 第47回沖電工杯県サッカー祭U―16大会(主催・県サッカー協会、琉球新報社)第3日は26日、西原マリンパークでA組(高校1年生のみ)とB組(1997年1月から98年4月1日までの生まれ)の決勝が行われた。A組は那覇西が1―0で那覇に競り勝ち、B組は南部商が2―0でコザを破って栄冠を手にした。

◆新垣 スペース生かす センタリングぴしゃり 那覇西
 那覇西の新垣厚樹がゴール前のスペースに飛び込むと、左サイドを駆け上がってきた久場琉からピンポイントでセンタリングが上がった。後半11分。新垣が左足で合わせると、ゴールネットが揺れた。「いいパスが来たので、あとは決めるだけだった」。決勝点を決めた新垣は日に焼けた顔をほころばせた。
 前半は那覇に攻め込まれる時間帯が続いた。右サイドから切り込まれ、クロスバーを直撃する強烈なシュートも放たれた。「緊張でみんなの足が止まっていた」と新垣は語る。それでもディフェンス陣が体を張り、危ない場面を何度も切り抜けた。
 「前半はシュートが少なかった。もっとゴールを意識してパスをもらおう」。ハーフタイムに入ると、新垣は気持ちを切り替えた。決勝点をアシストした久場にも「どんどんパスを回してほしい」と話して後半に臨んだ。
 得点の場面では久場の動きを確認して「いいクロスが上がってくる」と確信した。久場は「(新垣が)スペースに入ったので落ち着いてアシストできた」と振り返り、「とてもうまいシュートだった」と絶賛した。新垣は「後半はみんなの動きが良くなっていた」と力を込める。そして「味方に助けてもらった得点だ」と仲間の支えに感謝した。(平安太一)

◆終盤に力発揮 連続2ゴール 南部商
 南部商が試合終了間際に力を発揮した。後半30分に津波古将平、ロスタイムに比嘉祐平が連続でゴールを決めて栄冠をつかんだ。
 前半から主導権を握ったが、なかなか得点を奪えなかった。後半もゴールネットを揺らせないまま時間が過ぎたが、チャンスは訪れた。縦パスを受け取った津波古は、追いすがるコザのディフェンス陣をかわして先制点をもぎ取った。「この1点でチームの動きが良くなった」と津波古。直後に比嘉がこぼれ球を押し込んで勝利を確実にした。
 津波古は「一人一人の負けたくないという気持ちがゴールにつながった」と強調。「我慢の時間を振り切ってチーム全員で得点できた」と笑顔を見せた。

那覇西―那覇 後半11分に得点を奪い、チームメートと共に喜ぶ那覇西の新垣厚樹(中央・15番)=26日、西原マリンパーク(桑原晶子撮影)
コザ―南部商 後半30分、先制ゴールを決める南部商の津波古将平(右)