「海」僕らが育てる 伊江島の小学6年、タマンの稚魚放流


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タマンを放流する児童=19日、伊江漁業協同組合製氷所

 【伊江】伊江村立伊江小学校(玉城洋之校長)と西小学校(佐次田誠校長)の6年生44人は19日、伊江漁業協同組合製氷所で5千匹のタマン放流とサンゴ植え付けの準備作業を体験した。

 タマン放流は、離島漁業再生支援事業の一環。タマンは、今年5月5日に採卵された約45ミリ、1・5グラムの稚魚。指導に当たった県水産海洋技術センターの吉田聰主任技師は「魚が育つ海の環境を守り、食卓で魚を大事に食べてほしい」と話して放流した。
 水産土木建設技術センターの担当者は、組合員の海を守る活動やサンゴの必要性を説明。9月に植え付ける予定のサンゴの周りを水中接着剤で固める作業をした。
 伊江小6年生の上田喜一くんは「島の周りの海にサンゴが育ち、魚が増えてほしい。タマン放流では『大きく育て』との思いで海に帰した」と感想を述べ、八前隆一組合長は「海人の取り組みや活動を知ってもらい、魚を食べてもらいたい」と話した。(中川廣江通信員)