沖縄人の誇り再確認 那覇市出身・大城章乃さん


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 那覇市繁多川出身の大城章乃さん(22)は、首里高校を中退し、シンガポールインターナショナル高校に入学・卒業後、現在明治学院大学4年に籍を置く。

2012年9月から13年6月までUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)に留学。コミュニケーション学部でメディアを専攻した。6月にUCLAの留学期間が終了、今はロサンゼルス・ダウンタウンで映像制作会社のインターンシップをしている。
 高校そして大学で沖縄を離れる決断をして以来、「ナイチャームニー」で話すようになり、カチャーシーも踊らなくなって、沖縄の美しい文化が一つ一つ自分の身体から離れていくのを感じていた。同時に心からウチナーンチュであるという誇りと自信が崩れ去っていた。この「わだかまりやもやもや」はなんだろうと思案した。
 そんな折、第2回世界若者ウチナーンチュ大会への案内が来たので、参加を決意した。オープニング・セレモニーでは大好きな「童神」をみんなの前で歌った。プログラムが進むにつれ、世界各国から来た沖縄との結び付きのある仲間に出会ってから、ウチナーンチュになるための基準や形などない、さまざまな生き方があることを知った。
 ウチナーグチがしゃべれなくても、三線が弾けなくても、心はあの沖縄という小さな島とつながっているという気持ちさえあれば、これで立派なウチナーンチュなのである。沖縄を訪れたことのない参加者も大勢いたが、それぞれ皆、沖縄というルーツに誇りを持っていた。イチャリバチョーデーの心を再確認できた素晴らしい4日間で、すでにあの大会が恋しくなったと、述懐した。
 今後は、この大会を通して学んだウチナーンチュとしてのアイデンティティーを見直す大切さを「沖縄にいる子どもたち、学生たちに伝えたい」と話す。
(当銘貞夫通信員)

世界若者ウチナーンチュ大会のオープニング・セレモニーで「童神」を歌う大城章乃さん(中央)=米ロサンゼルスの隣接都市トーランス文化会館
大城章乃さん