悩み 苦しみ共有 小児がん克服の7人


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
小児がんを患い、苦しかった経験や悩みを語り合う参加者=21日、南風原町の県医師会館

 【南風原】小児がんを克服した人らの交流会(県地域統括相談支援センター主催)が21日、南風原町の県医師会館であった。

小児がん経験者が大人になる過程で経験した悩みや苦しみを共有するために開催。5月の第1回会合に続いて2度目。7人が集まり、入院時の状況や病気で苦しかったことを語り合ったほか、交流会の名称を今後「Ti―daわらばーむ」と改め、定期的に開催することを確認した。
 小児がんは、生まれた時から15歳までにみられる悪性腫瘍(しゅよう)の総称を指す。参加者は闘病体験や病気を乗り越えたことで得た前向きな姿勢も語り合った。
 志堅原絵里香さん(26)は病気で髪が大量に抜けた過去を振り返った。「髪が少なかったので帽子をかぶって高校の進学説明会に行ったら、学校の先生から『失礼だから(帽子を)取りなさい』と言われた。入りたかった高校だったが断念した」とつらい経験を語った。
 急性リンパ性白血病がんが発症し、中学生の時に約1年間入院した新里椋さん(20)は「入院生活で、みんなができない経験をした。入院していなかったら今の自分はない」と力を込めた。
 手登根美香さん(29)は大病を経験して「みんなに感謝して生きようと思うようになった。周囲に『もっと人生を大切にして頑張ってよ』と言えるようになった」と病気を乗り越えて得た前向きな姿勢を披露した。
 次回会合は9月に開催予定。問い合わせは同センター(電話)098(942)3407。