売上高2%増で最高 12年度県内上位100社


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 東京商工リサーチ沖縄支店は2日、2012年度県内企業売上高ランキング(12年4月期~13年3月期集計、銀行・信用金庫・保険など金融業除く)を発表した。

上位100社の売上高合計は前期比2・0%増の2兆392億1800万円で、3年連続過去最高を更新した。人口増を背景に小売店や病院が増収を持続し、エコカー補助金制度の効果もあった自動車・建機や、需要が拡大している建設が躍進し全体を押し上げた。1位は3年連続で南西石油で、売上高は前期比7・9%増の2378億4500万円だった。
 100億円企業は前期より1社少なく56社。初登場はなかった。業種別では小売店が10社で最多、次いで飲食料品・雑貨9社、エネルギー7社、病院5社―など。
 同支店は「食品や自動車の消費関連が堅調に推移。観光関連も持ち直し、建設関連も公共工事と民間工事に持ち家を中心とする新設住宅着工の増加もあり回復基調にある」と分析。過去最高更新に「好景気が反映された」と説明した。
 上位10社の順位は前期と変化なく、そろって増収。全体に占める10社の総売上高の割合は前期比0・9ポイント増の47・4%、大企業の成長も顕著だった。
 1位の南西石油は火力発電所の稼働増などから県内を含めた石油製品の需要が伸びた。軽油の輸出増加もあり過去最高の売上高を更新した。
 2位は沖縄電力で前期比0・6%増。相次いだ台風や気温低下から民生用で需要が減少、産業用も需要減となったが、燃料費調整制度の影響で増収となった。
 3位はサンエー。小売部門は天候不良や家電商品の落ち込みで既存店で減少したものの、宜野湾コンベンションシティの出店効果で1・9%増えた。
 4位は4・9%増の沖縄徳洲会で、順調に医療収入が増え過去最高を更新した。5位は金秀商事で生鮮食品とプライベートブランド商品の充実で0・8%増。6位はイオン琉球で3・4%増、主力の食品も堅調で8期連続の増収となった。7位はりゅうせきで船舶向けに軽油、A重油の販売などが伸び4・6%増。8位は沖縄セルラー電話でスマートフォンの販売が当初予想を大幅に上回り5・6%増。9位の沖縄ファミリーマートは、ひき立てコーヒーのファミマカフェ導入で集客が伸び6・0%増、10位は日本トランスオーシャン航空で割引運賃の拡充や離島キャンペーン効果などで0・6%の増収となった。