県内最大級の植物工場 おおぎみファーム


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「おおぎみファーム」の設立を喜ぶ(左から)濱畑直哉社長、大場明憲社長、島袋義久村長、渕上浩一社長=7日、大宜味村塩屋の結の浜

 【大宜味】リーフレタスで年間80万株の出荷が可能な県内最大規模の植物工場が10月、大宜味村で稼働する。

工場を運営するのは「おおぎみファーム」(渕上浩一社長)で7日、同社の設立会見が同村塩屋湾外の埋め立て地・結の浜にある企業支援賃貸工場であった。ミネラル分豊富な大宜味村の湧き水を活用し、水耕栽培と化学肥料を使わないプランター栽培を行う。就労支援として、正社員・臨時社員15人中11人は障がい者を雇用する。
 「おおぎみファーム」は総合建設コンサルタントの「オオバ」(東京、大場明憲社長)グループが100%出資した。会見には大場、渕上両社長、島袋義久大宜味村長、名護市で障がい者自立支援事業を行い、臨時社員を派遣する「エスペレ」の濱畑直哉社長が出席した。
 渕上社長によると、約1300平方メートルの工場内に8段×12列の栽培棚を3室設ける。当面は水耕栽培2、プランター1の割合で葉野菜を中心に手掛ける。化学肥料が不要なプランター栽培では、同社が研究した改良土壌を使う。
 ホテルやスーパーなどへ野菜の安定供給を図り、年間売り上げ1億円を目指す。渕上社長は「県内で生産されていない野菜を含め小規模飲食店の要望にも応じたい」と話した。
 同社の入居で結の浜の賃貸工場は全て埋まった。島袋村長は「自然の恵みであり、大宜味の財産である水を活用し、『大宜味ブランド』の野菜が世界に発信されることを願う」と話した。
英文へ→Okinawa’s largest plant factory to be built in Ogimi