「大ヒット盤」コブクロ『One Song From Two Hearts/ダイヤモンド』


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ジャケットにも彼ららしい手作り感
 通算23作目。2色の糸で描いたジャケットも“二人で一つ”という意味だろう。こうした手作り感も、実に彼ららしい。

 『One Song~』は、離れた二人が歌で繋がっていると熱く語るナンバー。サビでは黒田俊介がメーンで力強く歌い、小渕健太郎がそれを追いかける構成だが、LIVEではきっと観客が追いかけて歌うことで“離れた二者(歌い手と客)が繋がる”という感動的な演出も想像される。
 『ダイヤモンド』は、涙を拭いつつ夢追う者への応援歌で、タイトルも含め高校野球のテーマ曲にふさわしいが、“石が(魂を)削って光を呼ぶ”といった比喩など“金八先生”の後継のようで普遍的に楽しめる。活動再開後の小渕による涙寸止めのような感情的な歌唱も聞きどころ。
 内気な男子が彼女に宛てた気持ちと、その後の二人を描いた2部構成の『ラブレター』も心がほっこり。本作から、平易過ぎでも難解でもない彼らの表現が、より多くの人とコミュニケーションを取る際に大いに参考になるはず。
 (ワーナー・1200円)=つのはず誠
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つのはず誠のプロフィル
 つのはず・まこと 1968年生まれ。総合化学会社、音楽宣伝会社勤務を経て、T2U音楽研究所設立。音楽市場分析、コンピレーションCDの企画・選曲などを手がける。
(共同通信)

One Song From Two Hearts/ダイヤモンド
コブクロ
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つのはず誠