2013年度九州中学校体育大会は9日、各地で8競技を行った。軟式野球の決勝は西原が種子島(鹿児島)に5―10で敗れたが、全国大会出場を決めた。ハンドボールの神森は女子が2年連続6度目の頂点に立ち、男子は準優勝だった。相撲団体の浦添は予選リーグを勝ち抜いたが、準決勝で敗れ3位。バドミントン団体男子の越来は、県勢として初めて決勝に駒を進めた。
◆翁長 チャンスに反応/完敗にも最後まで粘る/西原
決勝は体格差のある種子島に対して、持ち前の機動力を発揮できなかった西原。三塁打3本、二塁打3本を含む13安打を浴びるなど、力の差を見せつけられた。
初回から3失点し、リズムを崩した。それでも7点差をつけられコールド負けも頭をよぎった四回裏は、金城汰芽の単打などで1点を返し、崖っぷちから地力を見せた。五回も無死満塁の絶好機に宮里大湖の犠飛や、金城、翁長聖のエンドランで、さらに2点を追加した。
最終回は再び7点差をつけられたが、2死一、二塁の最後のチャンスで打席に立ったのは翁長だった。真ん中の速球を「体が勝手に動いた」と、反射的に振り抜いた打球は適時三塁打となり、最後の見せ場を演出した。
5点差で敗れたものの、ナインの表情はどこか晴れ晴れとしていた。伊禮匡監督も「相手の力が上だった。完敗です」と振り返る一方で「点差がついても絶対に下を向かなかった」と、選手らの成長を高く評価した。
翁長は「悔しいけど満足のいく内容だった。全国でも一戦一戦きっちり戦いたい」と意気込む。約1週間後に迫った大舞台で、雪辱を果たすつもりだ。(仲本文子)