認知症のケア学ぶ 中高生がボランティア研修


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寸劇や講話を通し、認知症についての理解を深めた研修会=6日、南風原町総合保健福祉防災センター・ちむぐくる館

 【南風原】夏休みを利用して中高生がボランティアを体験し福祉について理解を深める、南風原町社会福祉協議会と同町教育委員会主催の「10代のボランティア研修会」が6日、同町総合保健福祉防災センターちむぐくる館で開かれた。町内の中高生13人が参加。ことしは誰にも起こり得る「認知症」をテーマに、認知症になっている人の気持ちを知り、その関わり方などを学び、家庭、地域でできることを考えることを目的に、体験実習を行う。

 初日の6日には認知症についての社協職員が「認知症ってなに?」と題し、寸劇を披露した。「認知証を知ろう」と題した講話では、認知証キャラバンメートの高山紀子さんが脳の病気である認知症について分かりやすく説明した。自身の介護経験を通し、「認知症の人は不安といら立ちを抱えている。行動には意味がある」と解説した。さらに認知症ケアのポイントとして、本人を中心に考える介護を強調し、「否定せず、まずひと呼吸し、本人の気持ちを考えて、笑顔で受け止めてほしい」と助言した。
 またグループワークでは、介護支援専門員からデイサービスでの体験実習の心構えなども学んだ。講話を聞いた高良正人さん(16)=南風原高2年=は「認知症の人の話を否定しないで、受け止める行動が必要だと分かった。実習に生かしたい」と話した。